高齢者の冬の過ごし方|ヒートショックと低体温症への注意点と対策
2026-09-30
お知らせ
冬の高齢者に起こりやすい体調の変化とは(ヒートショック・低体温症・感染症・乾燥・脱水)

寒さが厳しくなる季節は、高齢者の体に思わぬ負担がかかりやすくなります。代表的なリスクは、ヒートショック、低体温症、感染症、乾燥、脱水の5つです。特に筋力が低下している方は、そうでない方に比べて転倒のリスクが4.4倍にもなるといわれています。寒さで血管が収縮すると手足への血流が減ることも、転倒のリスクを高める一因になります。
送迎の乗り降りで気をつけたいこと(車内防寒と転倒予防)

通所の送迎は玄関先までを含み、スタッフがお迎えとお見送りの際に乗り降りを見守り、必要に応じてお手伝いする体制を整えています。玄関先で車を待つわずかな時間の防寒も見過ごせないポイントです。筋肉は温度が1℃下がるだけで最大筋力が約3〜5%低下するといわれ、体が冷えた状態での乗り降りは踏ん張りがきかず転倒につながりやすくなります。脱ぎ着しやすい上着や、滑りにくい靴を選んでおくと安心です。
通所日の服装・重ね着の工夫

通所される日は、首・手首・足首の3か所を温める重ね着が効果的です。室内は室温20〜22℃・湿度50%程度を目安に保つと、体感的にも過ごしやすくなります。屋外では温かく、室内では脱ぎやすいという重ね着の使い分けを意識すると、運動プログラムの前後に着替える際もスムーズです。厚着をしすぎて動きにくくなるよりも、脱ぎ着しやすい服装を選ぶほうが、体を動かす運動プログラムには向いています。
入浴時のヒートショック対策

ご自宅でお風呂に入られる際にも、冬は注意が必要です。統計では、家庭の浴槽で亡くなる方は年間4,804人にのぼり、そのうち約9割を65歳以上の高齢者が占めるとされています。暖房のきいた部屋と、無暖房の浴室・脱衣所との温度差は10℃を超えることもあり、これがヒートショックの主な原因といわれています。脱衣所をあらかじめ温めておく、湯温を上げすぎない、湯船につかる時間を長くしすぎないといった工夫が、体への負担を減らすことにつながります。
冬でも体を動かす工夫(室内レクリエーション・機能訓練)
寒い季節は外出がおっくうになり、運動不足から日常生活の動作(ADL)が低下しやすくなります。一般に、体を動かす習慣を保つことが心身の虚弱予防の一助になるといわれており、室内でできる軽い体操やレクリエーションを取り入れることが大切です。たびのすけでは、マシントレーニングや免荷装置付きトレッドミルなどの機器を使い、歩行訓練・筋力トレーニング・バランス向上・可動域訓練をお一人おひとりに合わせた個別メニューでご提案しています。冬の間も、無理のない範囲で体を動かす習慣を続けていただければと思います。
家族が気づきたい体調変化のサインと日々の声かけ
「立ち上がったときにフラッとする」「歩くのが不安定になった」といった変化は、年齢のせいと見過ごされがちですが、転倒や体調異変のサインであることがあります。ご家族が気づいたときは、早めに声をかけてあげてください。また、高齢者はのどの渇きを感じにくいうえ、冬は暖房による乾燥や寒さによる利尿(寒冷利尿)も重なり、自覚のないまま脱水が進みやすくなります。起床後・食事中・入浴後・就寝前など、生活のリズムに合わせてコップ1杯ずつ水分をとる習慣が有効です。ノロウイルスは11月から翌年3月にかけて流行しやすく、高齢者は重症化しやすいため、アルコール消毒だけに頼らず、液体石けんと流水でのこまめな手洗いを基本にしましょう。
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