高齢者の呼吸体操|口すぼめ呼吸と腹式呼吸で深く息を吸うコツ
2026-10-06
お知らせ
高齢者の呼吸を鍛える体操は、口すぼめ呼吸と腹式呼吸の組み合わせが基本です

呼吸を鍛える体操と聞くと特別な器具が必要に思えますが、代表的なものは座ったままでも取り組める「口すぼめ呼吸」と「腹式呼吸」の組み合わせです。
口すぼめ呼吸のやり方
口を軽くすぼめてゆっくりと息を吐く方法で、気道の中の圧力を高めることで狭くなりやすい気管支を広げ、息を出しやすくする働きがあるとされています。
腹式呼吸のやり方
お腹を意識して横隔膜を使いながら深く息を吸う方法で、胸だけを使う呼吸よりも一度に取り込める空気の量が多いといわれています。この2つを組み合わせて行うと、より多くの空気を肺に取り込みやすくなると考えられ、立ち上がったり激しく動いたりする必要がないため、椅子に座った姿勢のままご自宅でも無理なく続けていただけます。
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なぜ呼吸体操が必要なのか、誤嚥と肺炎のリスクから見る理由
呼吸体操が高齢の方にとって大切とされる理由のひとつに、誤嚥性肺炎のリスクがあります。誤嚥性肺炎は80歳代の肺炎患者さまの約8割、90歳以上では9.5割以上を占めるとも報告されており、年齢を重ねるほど身近なリスクになっていきます。また肺炎で亡くなる方のうち65歳以上の高齢者が占める割合は約95〜96.6%にも及ぶとされ、呼吸にまつわる機能を保つことは日々の暮らしの安心に直結します。
呼吸筋や肺の働きを体操でゆっくり動かしておくことは、誤嚥のリスクに配慮した生活習慣のひとつとして、無理のない範囲で取り入れやすいものです。
たびのすけの呼吸体操、現場の実施頻度とやり方
実施頻度
たびのすけでは、機能訓練指導員が目安とする週1回以上のペースを基準に、少人数または個別で呼吸体操の時間を設けています。
現場でのやり方
午前または午後、いずれかの半日の中で短い時間を区切って行い、椅子に座ったまま全員が無理なく参加できるよう「お腹に手を当てて、ゆっくり膨らませてみましょう」といった声かけを挟みながら進めています。
はじめは息の吐き方に戸惑う利用者さまも多いのですが、繰り返すうちに呼吸を意識する時間そのものを楽しみにされる方も増えています。
機能訓練指導員が呼吸体操と合わせて行う口腔体操
口腔体操の内容
呼吸体操と並行して、誤嚥のリスクに配慮した口腔体操も取り入れています。頬や舌を動かす運動をそれぞれ10回程度、のどを意識した体操を5〜10回程度を目安に、食事前のタイミングで継続して行うようにしています。食事の直前に行うことで、飲み込みに関わる筋肉を意識づけてから食事に入れるという工夫です。
呼吸訓練との組み合わせ
呼吸や体を動かすことに加えて、普段の生活動作の訓練を組み合わせて行うことが大切とされており、機能訓練指導員は呼吸体操・口腔体操・普段の歩行訓練などを利用者さまの状態に合わせて組み合わせながらプログラムを選んでいます。
季節の変わり目こそ呼吸体操を続けたい理由
空気が乾燥してくる季節は、のどや気管の粘膜も乾きやすく、呼吸器そのものが弱りやすい時期といわれています。こうした季節だからこそ、普段から呼吸体操を続けておくことが、日々の呼吸のしやすさを保つ助けになると考えられています。
たびのすけでは季節の行事を楽しみながら、呼吸体操や歩行訓練を無理のないペースで続けていただける環境を整えています。