デイサービスを嫌がる本人に家族がかける声かけとリハビリ継続のコツ
2026-10-27
お知らせ
行きたがらない本人には、まず「行きたくない気持ち」を否定しない声かけから

自立支援デイサービスやリハビリを続けてほしいとき、家族はつい「早く行かないと」「みんな頑張っているよ」と急かしてしまいがちです。けれど説得から入ると、本人はますます心を閉ざしてしまうことがあります。私たちが送迎の場面で心がけているのは、まず「行きたくない気持ちがあるんだね、よかったら理由を聞かせてください」と、気持ちをそのまま受け止める声かけです。理由を否定せず、急がせず、問い詰めない。そのトーンを保つことが、本人が本音を話せる関係づくりの第一歩になります。
「お世話好きですね」の一言で拒否が和らぐ----役割を見つける声かけ

気持ちを受け止めた先に大切なのが、本人が前向きになれる役割を見つける声かけです。通所を完全に拒んでいた方に、タオルを畳む役割をお願いし「お世話好きですね」と声をかけたところ、表情が和らぎ、通所への気持ちが変わっていくきっかけになることがあります。
また、長年続けてきた趣味やスポーツがある方には、ご家族からの情報をもとに「キャッチボール相手を探しているんです」と声をかけ、その話題をきっかけに参加につながる言葉を見つけていくこともあります。
ご本人の得意なことや好きなことを事前にスタッフへ伝えていただくと、こうした声かけの工夫がしやすくなります。
リハビリ継続の意欲につながる声かけと、避けたい言葉の違い

リハビリの場面では、声かけひとつで意欲が大きく変わります。「やめると歩けなくなるよ」といった不安をあおる言葉や、他の利用者との比較は、本人の気持ちを萎縮させてしまうため避けたい言葉です。反対に「前よりしっかりしてきましたよ」と、できている部分をそのまま認める声かけは、継続の力になります。また「頑張って」という漠然とした言葉だけでなく、「自分でトイレに行く」など生活に直結する具体的な目標を本人と一緒に考えることも、意欲を支える大切な関わり方です。
連絡帳や面談で『できたこと』を共有すると、家族は本人の変化に気づきやすくなる
ご家族と施設との情報共有も、本人の変化に気づく手がかりになります。困っていることだけでなく、「昨日自分で靴を履けた」といった小さな『できたこと』を、どんな場面でどんな様子だったのかまで具体的に伝え合うことが大切です。
こうしたやり取りは、自立支援の進捗を双方で把握するうえでも役立ちます。連絡帳や面談は、施設からの一方的な報告ではなく、ご家庭での様子と施設での様子を双方向でやり取りする場です。
私たちも面談の際には、ご家庭での様子をうかがいながら、施設での取り組みと照らし合わせてお伝えするようにしています。個別のメニューについては、個別支援の取り組みをご紹介するページも参考にしてみてください。
継続すると本人はどう変わる?研究から見えてきたこと
継続することで、本人にはどのような変化が起こりうるのでしょうか。ある報告では、週1回の通所を1年間続けた利用者を対象に、当初は表情が硬く周囲を眺めているだけだった状態から、表情が和らぎ、笑顔で会話をする場面が増えたという傾向がまとめられています。
また別の研究では、通所リハビリを2年以上続けた方を対象に、歩行能力をみるTUGテストの値が開始6ヵ月後に有意に改善し、24ヵ月後もその効果が維持されていたことが報告されています。
こうした研究結果は、通所を続けることの意味を考えるうえでの一つの手がかりであり、変化の現れ方やペースは本人の状態によってさまざまです。ゆっくりとした歩みの先に、本人らしい日常が積み重なっていきます。
まずは見学やご相談から、お気軽にお問い合わせください。